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交通事故 神戸 弁護士 栄町法律事務所

用語説明

か行

か 過失割合(かしつわりあい)とは

 事故当事者それぞれの不注意の度合いを、割合で示したものです。被害者にも過失がある場合、その過失割合に応じて損害賠償額が減額されます。別冊判例タイムズ38号の図表では、四輪車・二輪車・自転車・歩行者といった主体別に、追突・出会い頭衝突・車線変更などの事故態様に分類し、さらに信号無視・速度超過・一時停止義務違反といった要素を加味して、過失割合が示されています。これらの図表は、実務において過失割合を判断する際の参考資料として広く用いられています。

か 関節外骨折(かんせつがいこっせつ)とは

 関節外骨折とは、骨が折れているものの、その場所が関節の中まで達していないタイプの骨折のことをいいます。
 この骨折では、関節そのものには直接ダメージがないため、関節がズレたり変形したりするリスクは比較的少ないです。ただし、折れた部分がズレていたり、まわりの筋肉やじん帯が傷ついていたりすると、痛みや腫れが出ることがあります。そのままにしておくと、骨がズレたままくっついてしまう可能性もあるので注意が必要です。
 よくある原因としては、バイクや自転車に乗っているときに交通事故で転んだときの衝撃や、高いところから落ちたとき、スポーツ中のぶつかり合いやひねり動作などが挙げられます。

か 関節内骨折(かんせつないこっせつ)とは

 関節内骨折とは、骨が折れた部分が関節の中まで達している骨折のことをいいます。
 このような骨折では、関節の動きが悪くなったり、長いあいだ痛みが残ることがあります。原因として多いのは、交通事故や高いところからの転落、スポーツ中の衝撃などです。


き 共同不法行為(きょうどうふほうこうい)とは

 複数の加害行為が競合して一つの損害を生じさせた場合、各加害者が連帯して損害賠償責任を負う仕組みです(民法719条)。例えば、出会い頭の衝突事故において複数の運転者が加害者となった場合、その一方の車の同乗者が被害者であるケースでは、運転者が同一世帯の家族であるような場合を除き、被害者は加害者である運転者全員に対して損害の全額を請求することができます。


け 腱反射(けんはんしゃ)とは

 腱反射とは、足や腕の腱(けん)を軽くたたくと、その筋肉がピクッと動く自然な反応のことです。これは、体に異常がないかを簡単に調べるための基本的な検査で、「深部腱反射」とも呼ばれます。この反射は、脳 → 脊髄(以上、中枢神経) → 末梢神経 → 筋肉という体の中の連携がうまくいっているかを確認するのに役立ちます。整形外科や神経内科の診察ではよく行われる検査です。反射が弱かったり出なかったりする場合(減弱、消失)は、手足に向かう末梢神経に問題があるかもしれません。逆に、反射が異常に強い場合(亢進)は、脳や脊髄など、体の中枢部分の神経にトラブルがある可能性があります。
 代表的な腱反射には、以下のようなものがあります。
上腕二頭筋反射(BTR):ひじの内側をたたくと、腕が曲がります(C5〜C6)。
膝蓋腱反射(PTR):膝のお皿の下をたたくと、すねがピョンと前に跳ね上がります(L2〜L4)。
アキレス腱反射(ATR):かかとの少し上をたたくと、足首が下にピクッと動きます(S1〜S2)。


こ 高次脳機能障害(こうじのうきのうしょうがい)とは

 頭を強く打ったり、脳の病気にかかったりしたことが原因で、「記憶力」「集中力」「計画を立てて行動する力」や「感情のコントロール」などがうまくできなくなり、普段の生活や仕事に支障が出ている状態をいいます。主な症状は、以下のようなものがあります。
@記憶の問題:予定や約束をすぐに忘れてしまう、同じ話を何度もする、うっかりミスで二重に支払いをする。
A集中の問題:気が散りやすく、運転中や家事中にミスをする。
B段取りの問題:物事の順番を考えたり、計画を立てて実行することが苦手になる。
C感情の問題:イライラしやすくなったり、ちょっとしたことで怒り出してしまうことがある。
 主な原因としては、外傷性脳損傷(交通事故・転落など)、脳血管障害(脳出血・脳梗塞)、脳炎・低酸素脳症などが挙げられます。発症から数か月後に症状が目立ち、退院や復職後に問題化するケースも少なくありません。日常で気づきやすいサインとしては、同じ質問を何度もする、予定を立てても実行できない、些細なことで感情が爆発する、疲れやすく長時間活動できない、などが挙げられます。


こ 骨盤骨折(こつばんこっせつ)とは

 骨盤骨折とは、おしりのまわりにある大きな骨(腸骨・坐骨・恥骨など)が折れるけがのことをいいます。
 転落や交通事故など、強い衝撃を受けたときに起こりやすく、おなかの中の臓器や血管が傷つくこともあり、命にかかわることもある危険な骨折です。