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交通事故 神戸 弁護士 栄町法律事務所

用語説明facilities


せ 脊髄損傷とは

 背骨の中を通っている「脊髄(せきずい)」という神経の束が、事故や病気などで傷つくことで、体の動きや感覚、内臓の働きに問題が起こる状態のことをいいます。傷ついた場所より下の部分に症状が出るのが特徴です。原因には、大きく分けて2つあります。@ けがによるもの(外傷性):交通事故、スポーツ中のけが、高いところからの転落など。A けが以外によるもの(非外傷性):脊髄の腫瘍(できもの)、血管の病気、炎症、背骨の老化や椎間板ヘルニアなど。脊髄がどれくらい傷ついているかによって、次の2つに分けられます。@ 完全損傷:傷の下の部分がまったく動かず、感覚も感じられない。A 不完全損傷:一部だけでも動かせたり、感覚が少し残っていたりする。主な症状としては、次のようなものがあります。@ 体が動かしにくくなる(運動まひ):手足の力が入らない、動かせない。A 感覚が鈍くなる(感覚障害):痛みや温度、触られた感じがわかりにくくなる。B 内臓のコントロールがうまくいかなくなる(自律神経の障害):尿や便がうまく出せない、漏れてしまう/血圧が不安定になる/汗が出にくい/体温の調整ができない/性機能に問題が出る。C 神経の痛み(神経障害性の痛み):焼けるような痛みや、しびれが続く。

こ 高次脳機能障害とは

 頭を強く打ったり、脳の病気にかかったりしたことが原因で、「記憶力」「集中力」「計画を立てて行動する力」や「感情のコントロール」などがうまくできなくなり、普段の生活や仕事に支障が出ている状態をいいます。主な症状は、以下のようなものがあります。@記憶の問題:予定や約束をすぐに忘れてしまう、同じ話を何度もする、うっかりミスで二重に支払いをする。A集中の問題:気が散りやすく、運転中や家事中にミスをする。B段取りの問題:物事の順番を考えたり、計画を立てて実行することが苦手になる。C感情の問題:イライラしやすくなったり、ちょっとしたことで怒り出してしまうことがある。主な症状は、記憶障害(予定や約束を忘れる、二重支払い・遅刻)、注意障害(集中が続かない、気が散りやすい、車の運転や家事でミス)、遂行機能障害(段取り・計画が立てられない、仕事で指示が出せない)、社会的行動障害(感情コントロールの低下、衝動性による対人トラブル)です。主な原因としては、外傷性脳損傷(交通事故・転落など)、脳血管障害(脳出血・脳梗塞)、脳炎・低酸素脳症などが挙げられます。発症から数か月後に症状が目立ち、退院や復職後に問題化するケースも少なくありません。日常で気づきやすいサインとしては、同じ質問を何度もする、予定を立てても実行できない、些細なことで感情が爆発する、疲れやすく長時間活動できない、などが挙げられます。