ようついはれつこっせつ
腰椎破裂骨折とは、腰椎椎体が高エネルギー外傷(交通事故や高所からの転落など)によって粉砕され、骨片が脊柱管内に突出・進入することで、神経組織を損傷するおそれのある重度の骨折です。特に第1〜第2腰椎レベルでは脊髄円錐部が、下位腰椎では馬尾神経が圧迫・損傷される可能性があり(神経組織の高位には個人差があります)、強い腰背部痛、下肢の運動・感覚障害、排尿・排便障害などの神経症状が現れることがあります。
実例1 後遺障害等級認定 5級2号
自転車に乗車中、交差点において四輪車と衝突し、第2腰椎破裂骨折および第1・第2腰椎椎弓骨折を負いました。脊椎固定術、椎弓切除術および椎弓形成術が施行されましたが、第2腰椎破裂骨折により脊髄円錐部が損傷し、下肢のしびれや膀胱直腸障害が残存しました。その結果、後遺障害等級5級2号が認定されました。事故直後から栄町法律事務所にご依頼いただいていたため、脊髄損傷の立証に必要な画像検査や神経学的検査が適切に実施されていることを確認しながら手続きを進めることができ、その結果、脊髄円錐損傷による後遺障害として円滑に認定を受けることができました。(担当 栄町法律事務所 弁護士 吉田皓)
実例2 後遺障害等級認定 7級4号
二輪車を運転中に四輪車に衝突され、第1腰椎破裂骨折の傷害を負いました。しかし、主治医の診断書には「第1腰椎圧迫骨折」と記載され、破裂骨折として十分な評価が行われないまま、骨折自体の治療のみが行われていました。MRIでは脊髄円錐に対する高度の圧迫所見が認められたにもかかわらず、神経学的検査も実施されないという危機的な状況のまま症状固定時期を迎え、栄町法律事務所にご相談いただきました。排尿障害など脊髄症状を疑わせる訴えがあったことから、これらを後遺障害診断書の自覚症状欄に必ず記載していただくよう助言しました。その結果、MRI上の高度な脊髄円錐圧迫所見と自覚症状が総合的に評価され、脊髄障害による後遺障害として7級4号が認定されました。(担当 栄町法律事務所 弁護士 中島賢二郎)
弁護士コメント
腰椎破裂骨折は、骨片が脊柱管内へ突出し、脊髄円錐や馬尾などの脊髄神経を損傷するおそれのある重篤な骨折です。しかし、医療機関において椎体骨折の治療のみが行われ、脊髄神経損傷に十分な注意が払われていないケースも少なくありません。そのような場合には、脊髄神経損傷と交通事故との因果関係を裏付ける神経学的検査が十分に実施されておらず、脊髄症状による後遺障害として認定を受けることが困難になることがあります。栄町法律事務所では、そのような立証が難しい事例を含め、多数の腰椎破裂骨折事案を取り扱っております。適切な検査や診療経過の記録は後遺障害認定に大きく影響するため、受傷後できるだけ早い段階でご相談いただくことをお勧めします。
<文責:栄町法律事務所 弁護士 中島賢二郎>