ちゅうしんせいけいずいそんしょう
中心性頚髄損傷とは、頚部にある脊髄、すなわち頚髄の中心部が主に損傷される中枢神経障害です。受傷直後には四肢の麻痺やしびれがみられることがありますが、一般に下肢の機能は比較的回復しやすく、上肢、特に手指の巧緻運動障害や筋力低下が残存しやすいとされています。多くは明らかな骨折や脱臼を伴わない非骨傷性の頚髄損傷として発症し、頚椎症性変化や後縦靱帯骨化症(OPLL)などにより脊柱管狭窄を有する場合には、比較的軽微な外力でも生じることがあります。診断には、脊髄内の信号変化や脊柱管狭窄の有無を確認できるMRIが有用です。
実例1 後遺障害等級認定 併合6級
自動車の後部座席に乗車中、当該自動車が激しい衝突事故を起こして受傷し、上下肢にしびれが残存したため、中心性頚髄損傷と診断されました。後遺障害等級7級4号が認定され、他の障害と併合して併合6級となりました。(担当 弁護士 中島賢二郎)
弁護士コメント
中心性頚髄損傷について、損害保険料率算出機構の調査事務所では、脊髄症状の有無、MRI画像における頚髄損傷所見の有無、CTやMRIによる脊柱管狭窄の有無、ならびに神経学的検査の結果などを総合的に考慮して後遺障害の有無や程度を判断しています。
実務上は、主治医が十分な検査を行わないまま中心性頚髄損傷と診断してしまうケースも少なくありません。当事務所では、画像所見や神経学的検査の実施状況を確認し、必要な検査が不足している場合には、適切な検査や診療が可能な医療機関をご紹介しています。
(文責:弁護士 中島賢二郎)