椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアとは、背骨を構成する脊椎と脊椎の間でクッションの役割を果たす椎間板が、加齢により変性していた状態で外力を受けたことにより破綻し、その中心部にある髄核が脱出して、神経根や脊髄を圧迫することで、痛みやしびれ、運動障害といった神経症状を引き起こす疾患です。頚椎の正中ヘルニアの場合には、脊髄症状を呈することがあります。交通事故による外傷によって新たにヘルニアが発生することもありますが、事故以前に日常生活や労働、スポーツなどによって繰り返し加わる負荷により、すでにヘルニアが形成されており、事故を契機に症状が現れる(有症状化する)ケースも多く見られます。そのため、交通事故における後遺障害等級の認定にあたっては、事故直後から神経症状が存在していたことを記録し、それを証明することが重要となります。