しょうこつこっせつ
踵骨(しょうこつ)は、かかとの部分を構成している骨で、足の骨の中でも最も大きく、体重を支える重要な役割を担っています。踵骨は、上に位置する距骨(きょこつ)とともに距踵関節(きょしょうかんせつ)を形成し、足首周辺の土台として機能します。
踵骨骨折とは、この踵骨が折れることを指します。体重支持に関わる骨であるため、骨折が起こると歩行や日常生活に大きな支障をきたします。発生原因として最も多いのは高所からの転落であり、垂直方向に強い荷重が加わることで骨が圧壊します。また、交通事故などによる強い圧迫外傷でも生じることがあります。
この骨折の特徴は、骨折線が関節面(特に距踵関節)に及ぶことが多い点です。関節面にずれ(転位)が残ると、変形性関節症や慢性的な痛みにつながり、重度の機能障害を引き起こす可能性があります。