きょうついあっぱくこっせつ
胸椎圧迫骨折とは、背骨の胸部に位置する胸椎の椎体が、上下からの圧力により潰れる骨折です。胸椎(背中の骨)は、もともと生理的に後方へ弯曲(後弯)しています。ここに強い衝撃が加わると、椎体の前側が押しつぶされ、側面から見ると「くさび状(三角形)」に変形します。これを楔状変形といいます。これにより、背部痛や姿勢の変化が生じることがあります。
実例1 後遺障害等級認定 11級7号
対向車のセンターラインオーバーによる四輪車同士の正面衝突事故により、ハンドルで胸部を殴打し、胸骨および第5胸椎を骨折しました。これに対しては、バストバンド装着による保存療法が行われましたが、胸背部痛が残存しました。その結果、胸椎圧迫骨折について後遺障害等級11級7号が認定され、胸背部痛についても認定理由(認定文言)で派生損害として評価されました。(担当 栄町法律事務所 弁護士 中島賢二郎)
実例2 後遺障害等級認定 併合11級
自転車で横断歩道を通行中に、右折してきた四輪車にはねられる事故に遭い、鎖骨遠位端骨折、胸椎圧迫骨折および肋骨骨折の傷害を負いました。胸椎圧迫骨折については保存療法が行われましたが、腰背部痛が残存しました。その結果、胸椎圧迫骨折については、せき柱に変形を残すものとして後遺障害等級11級7号が認定され、腰背部痛についても認定理由(認定文言)において派生障害として評価されました。(担当 栄町法律事務所 弁護士 吉田皓)
弁護士コメント
胸椎圧迫骨折は、椎体に変形(変形治癒)を残すことにより後遺障害等級が認定されますが、同時に胸部や腰背部に疼痛が残存することも少なくありません。椎体の変形のみを理由として後遺障害等級が認定された場合には、後遺障害による逸失利益が否定されることもあります。そのため、後遺障害等級認定の認定理由(認定文言)に、派生障害として疼痛が認定されていることは、示談交渉や訴訟において逸失利益を主張する上で有利に働く重要な事情となることがあります。
栄町法律事務所では、後遺障害等級の認定を得ることだけでなく、その後の示談交渉や訴訟も見据え、将来の損害賠償請求に重要となるポイントまで確認した上で後遺障害申請を行っています。
<文責:弁護士 中島賢二郎>