さこつこっせつ
鎖骨骨折(さこつこっせつ)とは
鎖骨骨折とは、胸郭の前方に位置し、胸骨(胸の中央)と肩峰(肩の外側)を結ぶように走行する鎖骨が、外力によって骨折した状態を指します。交通事故、とくに自転車やバイクの転倒時に、手や肩をついて着地した際の衝撃が鎖骨に加わることにより、骨折が生じるケースが多くみられます。治療法としては保存療法(非観血的治療)が選択されることが多く、その結果、変形治癒を残すこともあり、この変形が後遺障害等級認定の対象となる場合があります。また、骨折の部位が遠位端(肩に近い側)である場合には、肩関節の可動域制限や腕神経叢への影響による神経症状を伴うこともあり、これらが後遺障害等級認定に至ることもあります。
実例 後遺障害認定 12級5号
交通事故により鎖骨を骨折し、可動域制限は認定基準に達しなかったものの、変形が残存したため、後遺障害等級が認定されました。
実例 後遺障害等級認定 併合9級
交通事故により、鎖骨のほか、肩甲骨および肋骨を骨折し、さらに腕神経叢を損傷したことで、肩関節に著しい可動域制限が残存しました。そのため、10級10号の後遺障害等級が認定され、他の部位の障害と併合されて併合9級が認定されました。